歯医者さんで治療やクリーニングが終わったあと、
「また3か月後に来てくださいね」
と言われたことはありませんか?
中には、
「特に痛くないのに?」
「半年後じゃダメなの?」
「本当に行く必要あるの?」
と思ったことがある方もいるかもしれません。
実はこの「3か月」という期間には、
お口の健康を守るための理由があります。
今回は、
・なぜ3か月ごとなの?
・毎日歯磨きしていても必要?
・歯周病との関係
・定期検診で見ていること
について歯医者がやさしく解説します。
歯医者が3か月ごとをすすめる理由
まず知っていただきたいのは、
👉 全員が必ず3か月ごとではない
ということです。
お口の状態によって、
1か月
3か月
4か月
6か月
など間隔は変わります。
その中でも、
3か月という期間がよく使われるのには理由があります。
理由① 歯周病菌は少しずつ増えていく
お口の中には、
数百種類もの細菌が住んでいます。
歯磨きをしても、
細菌をゼロにすることはできません。
歯垢(プラーク)は毎日作られ、
時間が経つと細菌の数も増えていきます。
研究では、
歯周病治療後のお口の細菌環境は、
数か月かけて元の状態に戻る傾向があることが報告されています。
そのため、
細菌が増えすぎる前に管理することが大切なのです。
理由② 歯石は少しずつ作られる
歯垢が残ると、
唾液中のミネラルと結びついて歯石になります。
歯石になると、
歯ブラシでは除去できません。
歯石自体が歯周病の原因ではありませんが、
細菌が付着しやすい環境を作ります。
定期的に除去することで、
歯周病リスクを減らすことができます。
理由③ 歯周病は症状が少ない
歯周病は、
👉 沈黙の病気
とも呼ばれています。
なぜなら、
かなり進行するまで痛みが出にくいからです。
そのため、
「痛くないから大丈夫」
と思っている間に進行してしまうことがあります。
定期検診では、
症状が出る前の変化を見つけることができます。
理由④ 歯磨きだけでは落とせない汚れがある
毎日歯磨きをしていても、
どうしても磨き残しはあります。
特に、
✅ 歯と歯の間
✅ 奥歯の裏側
✅ 被せ物の周囲
などは汚れが残りやすい場所です。
そのため、
歯科医院での専門的なクリーニングが役立ちます。
定期検診では何をしているの?
「歯石を取っているだけでしょ?」
と思われることがあります。
しかし実際には、
様々なチェックを行っています。
歯周病検査
歯周ポケットの深さ
出血の有無
歯ぐきの状態
を確認します。
虫歯チェック
初期虫歯の発見につながります。
歯石除去
歯ブラシでは取れない汚れを除去します。
磨き残しの確認
セルフケアの改善点を見つけます。
詰め物や被せ物の確認
不具合がないかチェックします。
なぜ3か月で差が出るの?
歯周病予防で大切なのは、
👉 悪くなってから治す
ではなく、
👉 悪くならないように管理する
ことです。
定期的なメンテナンスを受けている方は、
歯を失うリスクが低いことが報告されています。
つまり、
3か月ごとの受診は
「治療」
というより
👉 予防
の意味合いが強いのです。
3か月ごとに来ないとどうなる?
もちろん、
1回受診しなかったからすぐ歯を失うわけではありません。
しかし、
期間が空くほど
・歯石が増える
・歯周病が進行する
・虫歯が見つかりにくくなる
可能性があります。
特に歯周病がある方は、
症状がなくても注意が必要です。
全員が3か月ごとではない
実際には、
お口の状態によって違います。
リスクが低い人
4〜6か月ごとの場合もあります。
歯周病がある人
1〜3か月ごとの管理が必要になることがあります。
インプラントや入れ歯の人
定期的な管理が重要です。
歯医者は「悪くなったら行く場所」から「守る場所」へ
昔は、
歯医者=治療する場所
というイメージでした。
しかし現在は、
👉 歯を守るために通う場所
へと変わってきています。
定期検診は、
将来の大きな治療を減らすための大切な時間なのです。
まとめ
歯医者で「3か月後に来てください」と言われるのには理由があります。
それは、
・歯周病菌の増加
・歯石の蓄積
・虫歯や歯周病の早期発見
を目的としているからです。
歯周病は症状が少ないまま進行するため、
痛みがなくても定期的なチェックが大切です。
未来の自分の歯を守るために、
3か月ごとのメンテナンスを前向きに考えてみてください。
ひとこと
「また3か月後に来てください」と言われると、つい面倒に感じてしまうこともありますよね😌
でも、その3か月ごとの積み重ねが、10年後、20年後のお口の健康につながります。
歯周病や虫歯は、症状が出てからでは治療が大きくなることもあります。
だからこそ、何もない時に通うことが実は一番大切なのです🦷✨
未来も自分の歯で美味しく食事を楽しめるように、定期検診を上手に活用していきましょう。
参考文献・参考資料
- 日本歯周病学会『歯周病患者におけるメインテナンス・SPT治療指針』
- 日本歯周病学会『歯周病の診断と治療の指針 2022』
- 日本臨床歯周病学会『歯周病とメインテナンス』
- 厚生労働省『歯科口腔保健の推進に関する基本的事項』
- Axelsson P, Lindhe J. The Significance of Maintenance Care in the Treatment of Periodontal Disease. Journal of Clinical Periodontology. 1981.
- Axelsson P, Nyström B, Lindhe J. The Long-term Effect of a Plaque Control Program on Tooth Mortality, Caries and Periodontal Disease in Adults. Journal of Clinical Periodontology. 2004.
- Lang NP, Tonetti MS. Periodontal Risk Assessment for Patients in Supportive Periodontal Therapy. Oral Health & Preventive Dentistry. 2003.
- Tonetti MS, Greenwell H, Kornman KS. Staging and Grading of Periodontitis. Journal of Periodontology. 2018.
- World Health Organization (WHO). Oral Health Fact Sheets.
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病」

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